24:01 終末予報

僕の中の空白概念
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月夜の晩に(古戦場にて)



  
  盃の中にはまぁるい月
  波打つ空の宝玉飲み干せば
  朧なる夢に酔いしれる


  折れた矢 錆びた剣
  ただ静かな時に咲くのは
  曼珠沙華


  割れた盾 欠けた矛
  ただ静かな時を照らすのは
  送り火灯篭


表には出なかった裏の話を読む
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月夜の晩に(影は躍る)



   月光の差し込む廃墟の城  
 
   誰もいない廊下に足音が響く
 
   大広間では影達の饗宴
  
   影達はただ躍るのみ  

 
   人生なんてつまらない物は
   人に任せておけばいい   



   そんな声を聞いた気がした   




   月夜の晩には影が躍る

表には出なかった裏の話を読む
月夜の晩に(始まり)


 砂人

   「それはある男の放浪記
       いや逃亡日記なのだろうか

     月夜の晩 では

    そんな彼の様子を追いかけていく事にする」









  

   砂漠が月の光を受けて冷たく光る
   男は一握りの砂を掬い上げ
   何かを確認するようにゆっくりとこぼした
   手のひらからこぼれ落ちた砂は
   足元で小さな山を作り出す
   手のひらの上に何もなくなった事を確認すると
   手を空に向かってそっと伸ばす


   もう 自由なのだと




表には出なかった裏の話を読む
(左利きと右利きと赤いだるまと)


 砂人「世界には救われない話が
        ごろごろしています
    そんな話から貴方が何を感じるか
        それだけの事なんです」








  (左利きと右利きと赤いだるまと)



 
 ここではない、ある国で
 右利きと左利きの戦争が起こりました

 もちろんたくさんの人が死にました


 道にはだるまが並びました
 両手、両足を無くしただるまが並びました


 ただ、右利きと左利きは握手ができなかっただけ


 挨拶だってできて
 抱擁だってできたはずなのに
 失うことでしか相手を許せませんでした




 真っ赤なだるまが笑っています
 その虚ろな笑顔は、もはや誰に向けられた
 ものでもないのです


表には出なかった裏の話を読む
(「私」というものが理解できなくて)


 これが何か分らない


 私は一つ一つ尋ねては、「ペン」と
 書かれた丸い棒でそれらの名前を書き込んだ


 「本」「ベッド」「ライト」「枕」「えんぴつ」


 ここで混乱が起きる。
 同じものでも違う名前がついていたりするのだ


 「犬」は「ポプラ」でもあり、「ペット」でもあった
 私はその全てを書き込んだ


 更にやっかいなのが「私」というものである
 場所によって違う名前を書き込まないといけない上に、
 暫らくすると消えてきてしまうのである。


 「指」「腹」「頭」「額」「胸」「性器」「耳」


 書き込めない物は理解をするのをやめて
 「これ」と一括りにした





 ある日


表には出なかった裏の話を読む
(写真嫌い)


 砂人「まいったな。今日紹介するはずだった
     少年の話のカンペ置いてきてしまったな


     という訳で短い話を」








 写真を撮られると、
 魂が盗られると信じている男がいた

 彼は、決して人に自分の写真を撮らせようとせず
 卒業アルバムの中にも彼の姿はいなかった



 ある日彼の友人がふざけて彼の事を
 写真に撮ったのである。








 その写真はそのまま彼の遺影となった








表には出なかった裏の話を読む
#必要な物 大切なもの



   僕は自分の名前 記憶を無くしてしまった



   それらは必要なものであったのか?
   それらは大切なものであったのか?


   必要なものと大切なもの


   これらに違いはあるのか?

   僕は多分あると思う



   空気は生きていく上で必要なものである
   これは正しいだろう


   空気は生きていく上で大切なものである
   これも正しいだろう


   でも普段日常で空気が大切だと思っている人は
   どのくらいいるであろうか

   
   空気は あって当たり前なのである
   大切とかそういうレベルではない


   必要と大切の違いは 
   そのものが簡単に手に入るか
   否かで分けられるのではないか


   もし空気が貴重な環境では空気は大切なもの
   になるだろう


   大切といえるものには
   それが簡単には手に入らないという意味合いが
   含まれているのではないか


   簡単に手に入るものは大切にされない
   それが必要なものでも


   多分 僕の名前や記憶は
   必要なものではあったかもしれないが
   大切にはされていなかっただろう

   あることが当然であったから


   でも
   すべてを失った僕には それらの物が大切なものである
   たぶん それらを再び手に入れることは困難であるから






   僕は誰

それ




   僕はときどき空を見上げる










   箱をあけたらそれがあった

   大事に大事に抱えていた箱をあけてみた
   からっぽだったはずの箱の中にはそれがあった
   無いかもしれないけど確かにあった

   それは大きく羽ばたいて空に消えていった



給食



 砂人「終末なんてそこらへんに転がっていますよ。
    今日はこんな少女のお話」







 「給食」





 私は給食が嫌い

 食べるのが遅いし、嫌いなものを食べないと
 開放してはくれないのだ。

 みんなが遊びに出かける中、
 手に持った箸が重い。

 こんなの食べなくても、なんら変わりない
 これを食べたら、全身に発疹が出て死んだらなぁ

 下らない妄想ばかりが頭をよぎり
 箸はその物体を突付いては離れ、離れては突付く。




 「嫌いな物でも、残さず食べないといけないよ」









  私は人が嫌い




 
 


表には出なかった裏の話を読む
(誰も居ない部屋)
 お久しぶりです、砂人です

 それでは今日の終末の物語をどうぞ




 「誰も居ない部屋」



 その部屋には誰も居なかった
 真っ白な部屋には
 飾り一つ無く、
 只の部屋であった。
 生活がしみこんでいる訳でも
 記憶が残っているわけでもなく
 ソフトで作られたばかりのような
 白く、無機質の部屋


 ここには誰もいない。

 数分前には僕がいたけど、


 只、今はロープからぶら下がった物体が
 力なく揺れている


 ここには誰も居ない

 




 「ねぇ あの人は何処?」

 「あの人はもう居ないのよ」






 ここには誰もいない
 もう誰もいない


表には出なかった裏の話を読む
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