24:01 終末予報

僕の中の空白概念
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(返却期限)


 その部屋には不似合いな黒い旧型の電話が
 鳴っている

 それが鳴り始めてから10分は経つだろうか

 男はため息をついた

 男は他人から言わせれば
 成功を収めていると見られていた
 それも大成功だ

 実際、男に不満は無かった
 幸せであったと言っていいだろう
 充実した生活であったと言っていいだろう


 そんな男が受話器のベルを聞いて絶望していた


 何処にも繋がっていない電話は鳴り続ける



 男は虚ろな目で受話器を取った



 「○○図書館です

  お客様が借りた

  ”成功した男の人生”

  の返却期限が過ぎております

  次に予約を待っているお客様が
  
  いらっしゃいますので

  至急、返却をお願いいたします」



 


 借り物の人生

  何一つだって自分のものは無かったのだ

 

 頬を伝った涙は誰のものであったのだろうか


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